ザ・グレイトバトルスペシャル 〜12〜 バトルコマンダー後編 「兄妹」

 

 

カディス砂漠はロアが予想以上の大軍をつれて二方向からの同時攻撃を展開してきた。

そのためエミィは砂漠の中にあるものを仕掛ける作戦に出た。

 

リバース部隊1「こちらは北からGHQに侵攻中!指令どうぞ!」

リバース部隊2「こちらは東からGHQに侵攻している!もうすぐ仕掛けるぞ!」

そのときビッグスパロウがちょうど二部隊の中間くらいで爆発した。

爆風で砂漠の砂が舞い上がり、たちまち眼の前が見えない状況になっていた。

その砂嵐の中、同盟軍は二部隊に攻撃し始めた。

リバース部隊1「くそ!げほげほ・・撃て!撃ち返すんだ!」

リバース部隊2「ごほごほ・・・く、あんなへぼい軍に負けるな!撃つんだ!」

リバース部隊は砂嵐の中を攻撃し始めた。

 

数分経ってようやく砂嵐が収まる。

そこにいたのはリバース部隊の同士討ちの風景であった。

エミィは砂漠の特性を活かしてミサイルで砂嵐を起こしたのだ。

 

F91「よし、いまだ一斉射撃!」

リバースは大量精鋭であったがそれが災いし、同士討ちの被害がひどく同盟軍に打ちのめされた。

ロア軍は完全に敗北したのであった。

 

エルガイムmk-II「よし!残るはロアのみだ!」

エミィ「待ってください!私を出撃させてほしいんです!
     彼を倒せるのは私だけです。いえ私じゃなければならないんです!」

F91「ど、どうしたんだ急に?ロアを倒すんなら俺たちだけで十分だよ」

エミィ「違うのよっ!ロアは私の兄なんです!そして、ロアを倒すことができるのは
     私の持っているハインドスレイヤーだけなの!
     今はもうロアは完全にダグブールの手先に成り下がってしまったわ。
     できることなら助けてあげたかった。もう一度私の兄に戻ってほしかった。
     色々手を尽くしたけどもう時間切れ。それならどうしても私の手でケリをつけたいんです。
     みなさんどうか私をロアのところに行くまで守ってください」

 

エミィはみんなに連れられてロアの所まで来た。

エミィ「兄さん!」

ロア「とうとうここまで来てしまったか!だが俺は影の民でもなければおまえの兄でもない!」

エミィ「私は!私は兄さんを倒すためにここまで来た!でも助けたい今でも!
     私は今でも兄さんの妹だもの!私達の敵がダグブール!
     この世界を破滅に導くあいつただ一人よ!お願いわかって!兄さん!!!」

ロア「問答無用!我々の計画を邪魔する者は例えおまえでも生かしておかん!!
    消えて失せろー!!」

ロアが闘龍王を取り出してエミィに斬りかかる。

エミィは呼吸を整え、ハインドスレイヤーを構えた。

その構えはロアとチーフマジンガーが使っていた奥義の構えであった。

エミィは走馬燈のように思い出が浮かんだ。

 

 

次の瞬間!

 

ザシュ!

 

エミィはロアの剣を紙一重でかわし、ハインドスレイヤーをロアのお腹深くに剣を突き刺した!

赤い液体が剣の先から流れてくる

 

エミィ「・・・」

ロア「エミィ・・・感謝するぞ・・・俺は・・・やっと・・・これで・・救わ・れ・る・・・フッ」

エミィ「兄さーーーーーーーーーーーーん!!!!!!」

 

エミィはロアの死相を見取った。

ロアはチーフマジンガーの亡霊らしい者に再会した。

 

ロア(ゴッドマジンガーよ、すまんな おまえに嫌な役を押しつけたようだ・・・)

チーフマジンガー(何も言うな・・・ロアよ・・・)

ロア(地獄でまた酒を組交わそうな・・・ゴッドよ・・・ただもう少し時間がかかるけどな・・・)

 

ロアの死相は実に安らかであった。

エミィは目からあふれんばかりの涙をこぼした。

若き指揮官達はその様子をただただ眺めるしかなかった。

 

 

悲しみに暮れる間もなく同盟軍はリバースの攻撃から機動族の首都を守るためカディス砂漠を後にした。

次なる敵は太古の邪神にして四天王クリスタルドラグーン。果たしてそれほどの敵を倒すことができるのか?

次回 ザ・グレイトバトルスペシャル 〜13〜 バトルコマンダー後編 「虚栄」