ザ・グレイトバトルスペシャル 〜6〜 バトルコマンダー前編 「影の存在」

 

F91達はコムリオムシティーでの激戦を終え、魔神族を退ける事に成功した。

 

これを機に機動族は魔神族制圧に乗り出そうとしていたのであった。

 

そんな矢先にエミィが現れる。エミィの目の前には都市というには名ばかりにあまりにも破壊されすぎたコムリオシティー、

 

そして、そこには人だったものの塊、血塗られた地面、硝煙の香り、弾痕。あらゆる悲劇の跡が記録されていた。

 

機動族の基地ではコムリオシティーの住民らによる、クレーム処理に追われていた。

 

エミィ「ひどい!!!ひどすぎる!森の次は町、一体いくら壊せば気が済むの!」

 

エミィは機動族の族長のチーフガンダムとの交渉が失敗した過去と、カルケディスの森の出来事があっただけに、機動族のやり方に怒りと悲しみを隠し切れない。

 

エミィ「そんなに戦争が楽しいの?せっかく3種族がひとつの大地に結ばれたのに・・・どうして仲良くなれないの!?」

 

しかし、エミィは自分があくまでも三種族の同盟を握る役目に徹しなければならないと、これ以上の言葉を飲み込んだ。

 

エミィ「お互いよく話し合ってください。そうすればきっと通じるはずです。そうしないと近い将来きっと後悔するでしょう。」

 

F91は陣地の外で見たことない種族がいるという通報を受けて出てきた。

 

F91「君は一体誰なんだ。見たことのない種族だが。」
エミィ「私の名前はエミィ。影の民の者です。といっても知らないでしょうね。」
F91「影の民?」
エミィ「その様子じゃ 私たち本当の敵リバースの事も知らないわね。」
F91「本当の敵!?リバースとはなんだ!?」

 

エミィは迷った。本当の敵を完全に説明しても、機動族の勢いだと、三種族の同盟に向かわず、むしろ一種族による武力統一に傾倒する恐れがある。

 

せめて、疑念の種だけでも埋めなくては

 

エミィ「まあ今のあなた達に何を言っても多分無駄でしょうから。そのうちまた会えると思う。そのときに説明しましょう。」

 

F91はこれがただの忠告に思えなかった。

 

エミィ「それじゃっ 私やらなければならないことがあるから。」
F91「待て!」

 

しかし、一瞬にしてエミィは砂塵の煙の中に消えてしまった。

 

F91「今まで戦う事にはあまり悩んだことがなかったが、彼女に会ったら急に何かこのままじゃいけないような気がする。一体なにものなんだ!?」

 

エミィは確実に3種族の指揮官らに影響を持ち始めてきた。

 

 

 

それを水晶のようなもので眺める3つの影がいた。

 

クリスタルドラグーン「無駄なことをクククク」

 

デブデダビデ「殺してしまった方が楽だ 俺行きたい」

 

スカルファイター「やめておけ!ダーグブル様の命令により手を出してはならん!それに・・・」

 

カツカツカツ

 

そこに現れるロアとダーグブル。

 

ダーグブル「ふふふ、ロアよ おぬしの妹も必死に3種族の戦争を止めようとしているぞ」

 

ロア「心配には及びません。もはや3種族の心はばらばら。今更戦争を止める方が無謀というものです。
    例え、3種族が同盟を組んだとしてもリバース軍団の足下にも及びませぬ・・・」

 

ダーグブル「くくく、当たり前だ・・・私の作った軍団だ そう易々と倒せぬわ・・・」

 

ダーグブルが玉座に座るとともに四天王が床に跪く。

 

ダーグブル「スカルファイター おぬしの力は未だ戻っておらんみたいだな!」
スカルファイター「恥ずかしながら!ナイトの称号は未だ私にはつけられませぬ・・・」

 

スカルナイト 過去のグレイトバトルで「闇の三幹部」として恐れられていた、骨の怪物である。
        しかし、本来人馬一体である姿が力の復活がまだできておらず、ナイトではなくファイターと名乗っている。
        そういう律儀な性格からか、周りの信頼は厚く、重要拠点の防衛を任されている。

 

ダーグブル「クリスタルドラグーンよ!スカルジオングはどうした?」
クリスタルドラグーン「そろそろ動き出す頃合いでしょう しっかりと働いてくれますでしょう・・・」

 

クリスタルドラグーン 過去のグレイトバトルで「闇の三幹部」として恐れられていた、水晶の龍である。
            見た目の華やかさとは裏腹に敵を騙し合わせ、撹乱させるなど狡猾な作戦が得意。
            自分の手を汚さないことをモットーにしており、今回の三種族の戦いもこいつの入れ知恵である。

 

ダーグブル「デブデダビデ!チーフエルガイムの様子はどうだ!」
デブデダビデ「は!日出族のあらゆる資源をリバースに提供する手はずをしております!」

 

デブデダビデ  過去のグレイトバトルで「闇の三幹部」として恐れられていた、半魔半人の巨人である。
         過去の大戦にダビデという知恵の王がいたが死後、死体は真っ二つに引き裂かれてしまい、
         片方の半身を闇の勢力が手にいれて、悪魔の半身をくっつけて改造して馴染ませた。いわば、改造された悪神。
         そこから「DevilBrendDividedDavid:デビル・ブレンド・デバイデッド・ダビデ」つまりデブデダビデが生まれた。
         知恵の王から一転たちまち残虐非道の行動ばかり行うなった。今回は改造により巨大戦車となっている。

 

ダーグブル「ロア!魔神族への対応はどうした!?」
ロア「私自身が直接乗り込み、魔神族族長を殺してまいります・・・」
ダーグブル「うむ!では各自の仕事をきっちりこなすのだぞ!よいな!」

 

四天王「ははあああっ!!」

 

 

ついにリバース軍団が本格的に動き出す。

 

エミィは3種族の争いを一刻も止めなくてはならない!

 

次回 ザ・グレイトバトルスペシャル 〜7〜 バトルコマンダー前編 「激動」