「そこにいるんだろ? タキ!!」
 
「滅鬼丸が啼いている……? あの剣が近くにあるという事か」
 
「もーっ、分かったよ! だから三途の川に沈めないでよ?!」
 
「間違い無い。ここは、再建築されたあの場所だわ……!」
 
「と、トロン様ー! 何か凄いエネルギー反応が出ちゃってますー!!」
 
魂喰らいの邪剣に導かれて、彼等は集結する』
 
 
ナムコXカプコン
第一話/3【過去と未来が交差する世界】
 
 
弁慶と思われし人物が出てきてその隣にいるひょっひょっひょ男は源九朗義経だと言う事が分かった恋華。
だが自分にはどうする事も出来ないので城壁の上で見ているだけだった。
「鬼若、随分と遅かったではないか」
「色々ありまして。それよりも牛若様、あの剣は一体?」
弁慶の質問に対して義経は“そうるえっじ”の方に目を向けるとこう答えた。
「そうるえっじという剣よ。あの禍々しい力、我等が持つに相応しい……」
完璧に悪役モードに入っている義経に恋華は夢壊された気分になっていたら侍が二人に向かって怒鳴った。
「ほざけっ! そうるえっじは俺のだって何度言えば分かるんだ!!」
「まだ汝の物では無かろうが! ついでにそう言ったの今回が初めてではないか!!」
「ガキは黙ってろ!!」
恋華のツッコミに対して侍……御剣平四郎はまたも怒鳴った。
まぁ、この状況では黙った方が良いよな。
その言葉に対して恋華が暢気にそんな事を考えていたら……
「牛若だか鬼若だか知らねぇが邪魔をする奴ならたたきってやる!!」
「ふん、我等の名も地に落ちたものよ……。
まぁ、良い。すぐに覚える意味をなくしてしまうからの」
うわっ、殺す気まんまん。
完璧に自分だけが場違いムードだと考えていたら恋華から見て右方向の城壁から女性の声が聞こえてきた。
「牛若は源九朗義経、鬼若は武蔵坊弁慶。
数百年前に存在した者の名だ、それぐらい分かれ」
ナイスツッコミだ、美しいお姉様。
声だけなので恋華には姿が見えないけれど、予想として大人の魅力を持つクノ一だろうと考える。
「ん……?」
「何奴……」
義経と弁慶がその声に反応する中で、御剣がその者に向かってこう言った。
「タキか……。てめぇ、そこから俺が倒れるのを待っていやがったな!!」
その言葉に反応するかのごとく、
姿を現すのは20代後半で黒い髪を括っている目つきが少しきつめの女性だった。
それを見た直後、恋華がその格好に向かってツッコミを入れた。
「何で全身タイツなんじゃぁーーーー!!?」
「は?」
そう、タキと呼ばれた女性の服装は言ってしまえば赤色の全身タイツ。
肩当や膝当等がありますけど……完璧にクノ一らしくない。
冬香のツッコミ根性がポケルスのごとく感染してきたな。
恋華が自分のこれまでの行為に対してそう考えていたら、
タキは恋華のツッコミをスルーして腕を組んで言う。
「猪武者が倒れるまで待とうと思ったが話が変わったからな」
「この糞が……。纏めて切る!!」
「阿呆! 今はこの者達の相手をせい!!」
今にも切りかかってきそうな御剣に対してタキは二本の小刀を抜きながら怒鳴り返す。
それに反応するかのごとく、残っていた二体の骸骨が動き出した。
恋華はそれを見て慌てて御剣とタキに向かって言う。
「おいこら、タキ殿と……侍!
敵来てるからさっさと潰した方が良くないか!?」
「けっ、てめぇに言われなくても分かってるっての!」
「猪武者はともかく、私がこのような奴等に負けると思うな」
二人(特にタキ)の答えに対して
恋華は友達少ないぞ、こいつ等。と確信出来た。
その直後、骸骨二体がそれぞれ御剣とタキの方へと攻撃を仕掛けてきた!!
「面白い。受けて立ってやる!」
ガキィィン!!
刀とサーベルがぶつかり合う音が聞こえる。
御剣と骸骨の剣通しの押し合いでは御剣が勝利して、
素早く骸骨の体を上から下へと切る!!
「けっ、歯応えの無い奴だ」
あっさりとやられた骸骨に対して残念そうに言う御剣。
歯応えを求めてどうする!と恋華のツッコミが聞こえてきたけどソレは無視した。
もう一方の敵の相手をしていたタキも戦闘を終わらせていて御剣に向かって言う。
「ふん、相変わらず力だけはあるようだな」
「てめぇみたいな小細工女じゃないんでな」
それを聞いた恋華は素早くそちらに顔を向けるが……タキの方にいた骸骨は動かない。
恋華が見逃したと判断出来るのは容易な事であった。
「って早いよ、終わるの!! あーっ、見逃したでござるー!!」
「……やかましい小娘だ」
恋華の様子に対してタキが小さな声で呟く。
確かに喧しいな、と考えて恋華はすぐに落ち着きを取り戻した直後
己の体に振動が伝わるのを感じた。
それは普通の地震の振動ではなく、渋谷でも感じた――――。
「時空転移……? 今度は一体何が……!?」
恋華が声を出すと同時にそれは不協和音のような振動と共に彼女が乗っている塀の近くに現れる。
青黒い体を持ち赤い目を持つ不可思議な生物と機械のようでだけど生きているように見える物体。
ナムカプやってる人にはわかるだろう、オクティとリーバードだ。
それを見た御剣が苦虫を噛み締めたような表情で言う。
「こんな時にまた変なのがきやがって……!」
「っておいこら! まさかその変なのに我も混じってはおらんだろうな!?」
「他に誰がいる!!」
御剣の即答に恋華がまたもショックを受けていたがふと下に目を向けると、
オクティとリーバードが御剣達の方へと動き出そうと移動していた。
御剣とタキがソレに対して戦闘体制に入る中で義経と弁慶はというと……。
「牛若殿、あの妖、どういたしますか?」
「捨て置け。今はこやつらの相手をするのが先よ」
どうやらオクティとリーバードを攻撃するつもりはないらしく、ターゲットを二人だけに絞ってしまったようだ。
さすがにこの状況では御剣とタキが不利、恋華はこの状況をどうにかしたいと思うが向こうは自分に気付いていない。
その時ふと己が首にぶら下げているモノを見て……笑った。
一方御剣とタキはこちらにゆっくりと近づいてくる化け物達の方を向いていて……
「彼奴等、ただの妖ではないぞ……」
「纏めて切ればいい話だろうが」
「この猪侍が……。まぁ、極端に言うと同じ事だがな!」
どちらも諦めムードではない。
恋華は知らないだろうがこれが戦を駆け巡った者達なのであろう。
その時オクティが口を開けて攻撃をしようとしたら……!
 
ピィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!
 
『!?』
魍魎界では聞く事が相当少ないであろう笛の音が響き渡る。
全員が笛の音が聞こえた方に顔を向けるとそこにはサンバホイッスルを口に加えた恋華がそこにいた。
サンバホイッスルを使ったせいか、オクティとリーバードは恋華の方へと向かっていく。
その様子を見た恋華がサンバホイッスルを口から外してニヤニヤ笑いながら言う。
「ハッハッハー!! この腐女子兼クレしん大好き女の根性、なめるでないっちゃぁぁぁぁぁ!!!!」
こいつも劇場プレゼントだしな!
恋華さん、あなたは笑って言っておりますがここは現代ではございません。
ナレーターの私のツッコミを無視して
オクティとリーバードは塀の上にいる恋華の下に軽々やってきて
それぞれ遠距離攻撃を仕掛けてきた!!
「なぁぁぁぁ!!!? ちょっ、遠距離攻撃は反則だろーがー!!」
回れ右して即逃走した恋華でございましたとさ。
「……何やってるんだ、あいつ」
「策士、策に溺れるとはこの事だな」
恋華の様子を見た御剣とタキがそれに呆れていると
また、時空の揺らめきを感じた。
あまりに多すぎる再来に二人は焦りを感じながらも己の武器を握り締める。
それは恋華も感じているのだが逃げるので精一杯でスルーしている。
「神様仏様ゼウス様閻魔大王様ハレー・モララー様ぁぁぁぁぁ!!!!
見守っているならばどうか我をタスケテケスター!!
エロサイトもグロサイトも2chも必要ならば卒業します!
だから、だから、命だけはお助けくだされぇぇぇぇぇぇ!!!!」
……この姿を三人が見ていればどう思うだろうか。
物凄くかっこわるいその姿を一同が無視する中で、
――――時空移動の扉は開いた。
「なっ!? こんな時に何奴だ!!」
恋華は新たなる来襲者に怯えを隠せずに声を出してしまった直後、オクティの攻撃が足元に当たり、彼女の足が滑ってしまい城壁から落ちてしまう。
「しまっ……」
唯でさえ頭に怪我をしている身、この後は生きているかどうかは分からない。
その間がスロウをかけたように鈍く感じる中で恋華の頭の中にフラッシュバックする映像。
『こないで、こないで、こないで、こないで、こないで』
『あ、あんたのせいよ! あんたがこんな事を起こしちゃったのよ!!』
凄く熱くて、人の声が聞こえる。
片方は炎の中心で怯えていて、もう片方は今にも泣きそうな目で銀色の髪を揺らしていた。
『何やってんだ、ハヤマァァァァァァ!!!!』
何だ、これは。
『しんぢまえ!! おまえなんか、しんぢまえ!!』
どうして、こうなっている。
『ごめんな、さい』
ナゼ、亜樹が怒鳴っている?
ナゼ、冬香が泣いて叫んでいる?
ナゼ、唯が炎の中で怯えている?
ナゼ、我はコレを知らなかった?
それよりも、我等チームカルテットは……。
「親友では無かったのか!?」
己の記憶に無い、いや、“思い出した記憶”に対して思わず声を上げてしまう恋華。
それと同時に大きな緑色の両掌の上に落ちた。
「……へ?」
ちょっと痛かったが大した事は無い。寧ろ凄く不思議だ。
普通は地面に激突の筈だが今、恋華がいるのは一人の女性が乗っている緑色のロボット「グスタフ」の手の上であった。
困惑の瞬きをする恋華に対して下から話しかけてくるのは一体の黄色い頭を持つ青い体の可愛いロボットさん。
「こんにちはです〜」
「あっ、こんにちはなり……じゃあらへん! 何がどうなってこうなってるんじゃ!!」
「そ・れ・は、こちらの台詞ですわ!!」
恋華のツッコミに対してグスタフに乗っている女性「トロン」が声を上げる。
その声を聞いた恋華は顔をそちらに向けてトロンの姿を見て少し驚きながらも声を出す。
「おわっ、今度は人ですかい」
「何気に失礼な事を言いますわね、あなた……」
トロンの呆れながらの呟きをスルーしながら恋華は周りを見渡す。グスタフの足元には可愛らしいロボットの「コブン」数体。
少し離れた場所には恋華から言わせると赤い宇宙低空飛行マシンに乗ったオレンジ色の厚い服を着た女性とハイレグのような服を着た長髪の女性がいる。
「……今度はサイエンスフィクションかい」
「は?」
「それってなんですか〜?」
「SFのフルネームだ」
コブン1号の質問に対して恋華がそう答えて、ふと上に顔を向けると……オクティと目を合わせちゃいました。
「あ」
こいつ等忘れてた。
恋華がそう思うと同時にオクティとリーバード達がいっせいに下に下りながら攻撃を仕掛けてくる!
「! あんた達、バズーカ発射用意!!」
トロンがそれに気づき、コブン達にそう指示を出すと恋華を地面の上に下ろし、己もグスタフに装備させたガトリングでオクティとリーバードを攻撃する!
「ひろみちゃん、考えるのは後よ! 今はアレを倒すわ!」
「分かりました、先輩!」
少し離れた場所にいた厚着の女性「マスヨ」と薄着の女性「ひろみ」もオクティとリーバードを見て倒す方向を選び、恋華達の方に近づくとそれぞれ自分の飛行ユニットを使ってオクティとリーバードを撃ち落としていく。
「強いな、おい……」
その様子を見て、恋華はつい呟いてしまう。そんな最中、グラリと彼女の視点が歪んだ。
「え?」
どうして、と思う間も無く赤色のドロドロとした液体がまた、己の眼鏡に付着したのに気づかぬまま、気を失った。
 
 
 
それは、去年のこと。
四人の少女はある公園で待ち合わせをしていた。
一番乗りは恋華、彼女はベンチに座って他の三人を待っていた。
「ったく、我よりも遅いなんて三人とも何をやっておるのだ」
ぶつぶつと愚痴を呟く恋華。
その時彼女の隣に人が座り、恋華に向かって話しかけてきた。
「ねぇ」
「ん? なんで……す、か」
恋華は話しかけられて目を見開いた。
それもそのはず、己に話しかけてきたのは体の全身を包帯で巻いた自分より3歳ぐらい年上の女性だったからだ。
このような人は漫画ぐらいでしか見た事が無い恋華は声が出なくなり、ただ彼女を凝視していた。
彼女はその視線に気付いたのか、こう言った。
「3年前、ちょっとした火事が起きてね。その産物よ、この姿は」
「そ、そうなのか……?」
「えぇ。私は赤岩明美、あなたは?」
「れ、恋華。愛川恋華……」
「……そう」
赤岩明美と名乗った彼女は恋華の名前を聞いてガッカリした様子を見せる。
何があったのか聞きたくても聞いてはいけないような気がして恋華は何も言葉が出せなかった。
少しだけ時間が経ち、明美は再び口を開いた。
「愛川恋華、だっけ? ちょっとお願いしていいかしら」
「な、何を?」
「私の妹に会えてから、大罪人達に伝えてほしいの。“罪を受け止めろ”ってね」
「は?」
「今は意味が分からなくても次期に分かるわ。私の妹と恋華は必ず会えるのだから」
彼女はそう言ってベンチから立ち上がり、その場を去っていった。
「……どういう……意味だ……?」
その言葉の意味は、まだ恋華は知らなかった。
 
 
 
オノレのマワリのナニカがイツワリだということを。
 
 
 
ハッと、恋華は目が覚めた。
「あっ、気がついたです〜!」
「本当!? えーと、1号君!」
「違いますわ。その子は11号ですわ!」
「……タキ姉ちゃん、見分けられる?」
「さすがに、難しいな……」
寝かせられている自分の上から聞こえてくるのは複数の声。
コブンの声、厚着の女性(マスヨ)の声、トロンの声、誰かの声、タキの声。
こうやって寝かせられている事は戦いが終わったということなのだろうと思いながら立ち上がろうとすると、ひろみがそれを慌てて止めた。
「あっ、駄目だよ。急に立ち上がったら」
「へ?」
「君、出血多量で気絶しちゃったの忘れてない?」
「……そういえば、そうだった」
上半身だけ起き上がらせて周りを見渡す恋華。
いくつか戦いの跡が見られる。見れなくて残念だと思ったけれどそれよりも大きな謎が彼女の中に残っていた。
「赤岩明美……」
気を失っている時に見た過去の夢に出てきた包帯の女性。
昔はそれほど気にしていないが今は、凄く引っかかっていた。
「あのー、大丈夫ですかー?」
「何か黙り込んでるみたいだけど……」
コブンと恋華にとっては初対面の男の子(自分より少し年下)が顔を覗き込んでくる。けれども恋華にとってはそれどころではなかった。
二つの夢のせいで、今の自分がおかしいと思い出したのだ。
むしろ、あの時、おかしく思えばよかったのだ。
己の名前が「愛川恋華」だと伝えられた時に。
「…………何故、だ」
深く考えれば考えるほど、全部簡単に分かっていく。
感じていた違和感も、彼女達の嘘も、自分の偽りの場所も。
だけれども、その理由が分からない。
恋華はその場にはいない「親友」達に向かって己の中に一気に生まれた疑問を叫んでいく。
「何 故だ!! 何故我には親がいないんだ!! 何故あの時我は病院にいたんだ!! 何故我は親戚の家に預けられたんだ!! 何故彼奴等は親友だと言ってきたん だ!! 親友ならば何故偽りの思い出を話したんだ!! 四年前に何があったんだ!! 四年前、我と貴様等は何をしたんだ!! 何故だ、何故 ……何故、 誰も本当の事を話さなかったんだ!! 唯、冬香、亜樹、貴様等と我は本当に親友なのか!? お前達は一体我に何を隠しているのだ!! 親友ならば何故嘘を ついた!? 何故、我を愛川恋華と言ったのだ!! 我は本当に愛川恋華なのか!! 我は、一体誰なのだ!! 答えろ! 唯、冬香、亜樹、答えろ!! 答え ろ答えろ答 えろ答えろ答えろ答えろ!!」
いきなりの少女の叫びに一同は驚いた。さっきまで大人しくしていたのに、いきなり発狂したように怒り、けれど泣きながら叫んだ。
一体彼女の中で何が起きたのかは分からないが、このままほうっておくという判断は誰もしなかった。
「いきなりとち狂うんじゃねぇ!!」
「ちょっ、やめなさい。傷に響くわよ!」
「落ち着け! 今、ここにおらぬ者に向かって叫んでも意味が無いのだぞ!!」
「こ、コブン特性弁当でも食べて落ち着いてください〜!」
「うるさい!! ならば貴様等は知っているのか!? 我がだれな」
御剣、マスヨ、タキ、コブンが止めようとしても錯乱してしまった恋華は聞く耳を持たず。
恋華が続いて叫ぼうとしたら後ろから手刀を首に食らわされてそのまま気を失い、倒れていく。
倒れた彼女を手刀を与えた張本人――――紅色の長髪で緑色の鎧を身に纏った者「平景清」が受け止める。
「……こうした方が早い」
「いや、確かにそうなんですけど……先輩、これでいいんですかね?」
「この場合、仕方ないわ。彼女が何を思い出したのかは分からないけど、少なくとも良い事では無さそうね」
ひろみが苦笑しながら自分に尋ねてきて、マスヨはそう答えると気絶した恋華を見ながら呟いた。
彼女の呟いたその言葉はその場にいる全員が思っていた事だった。
 
 
 
 

今まで、誰にも気付かれずにその場を眺めていた茶色の獣は歩いている。
その隣にいるのは、桃色の存在――――ミュウ。
「……どうだい? 導く者は」
「どうもこうも、気づいてしまったようだな」
「まぁ、予測はしていたよ。あんな偽りの思い出で隠し通せるようなものじゃない」
「あぁ。四人とも絶え難い罪を侵した。だがしかし受け止めなければ意味が無い」
「受け止めれないから愛川恋華はいるんでしょ?」
「そうだな」
「本当に傑作だよ。愛川恋華という存在は」
「いずれ気付くであろう。嘘という名の壁で誰かを閉じ込めようとしても真実という名のトンネルは絶対存在する事を」
「ふーん。そんな事を言うエンテイ、君に尋ねよう」
「何だ」
「君はユーアを信じているかい?」
「あぁ。そうでなければ堕ちた聖者を追いに来ない」
「そうかい。なら僕は彼に出会ってくるよ」
「彼?」
「眠り星さ」
彼等は知っていた。
ミュウとエンテイ、いや、もしかしたら彼等だけじゃないかもしれない。
四年前に起きたチームカルテットの罪とも言える事件の事を知っているのは。
 
 
 

「どんなに、大人ぶっていても、ごまかそうとしても、子供は子供だということを忘れるな」
 
 
 

後書き
恋華「遅い」
御剣「遅い」
タキ「遅い」
トロン「遅いですわ」
コブン「遅いです〜」
マスヨ「遅いわね」
ひろみ「遅いですね」
たろすけ「遅いよ」
景清「……遅い」
作者「うるせぇぇぇぇぇぇぇ!!!! こっちにも色々あったんだよ、ってか遅い遅い連呼すなっっっ!!!!」
たろすけ「ってか後半面倒になっただろ! おかげでオイラの出番ほとんど無いじゃんか!!」
御剣「こっちは前半だけだぞ、俺! ちょっとは考えて書きやがれ!!」
景清「……この恨み、忘れはせぬ」
作者「落ち着け! 今回の話は恋華が主役、キーワードなんだよ!!」
恋華「あぁ。そういえば我の記憶についての話が大量に出てきたな」
コブン「記憶喪失なんですか〜?」
恋華「四年前、何らかの事故があったらしくてな。そのせいで我は記憶を失ってしまった」
ひろみ「上でお友達の名前、叫んでたのってその事件と関係あるの?」
恋華「彼奴等の事を思い出せば出すほど確実にある!」
マスヨ「へ〜。……で、そこんとこどうなの?」
作者「物語の重要キーを教えろって言ってるようなもんだぞ」
タキ「ん? それだとつまり……」
作者「そっ。恋華の記憶、そして四年前に起きた事件はこのナムカプ話で相当重要でっせ」
たろすけ「何か嫌な予感するね」
作者「ダークシリアスは好物じゃい! ふふふ……」
景清「……ん?(カンペが届いた)」
マスヨ「あら、どうしたの? えーと何々……、カオルも忘れるな」
作者「グフゥゥゥゥゥ!!!!」